個別指導と小集団指導、それぞれの良さとできること

個別指導と小集団指導、それぞれの良さとできること

個別指導の良いところ

個別指導は、子どもの学習上の課題に集中して向き合えるのが良いところ。

集団のなかでは、子どもたちは常にソーシャルスキル上の課題にさらされています。

そのなかで学習に取り組んでもらうには、上手に環境を整えなければならないし、できるだけのことをしていても、子どもたちの間では様々なことが起こります…よね。

集中して学習課題に向かうには、個別指導の方がやりやすいな、というのは正直なところです。

学習についてだけでなく、ソーシャルスキル上の課題についても(実践的なことは個別指導ではできないものの)、考え方や視点の持ち方にじっくり向き合うタイプのトレーニングでは、個別の方がアプローチしやすいこともあります。

例えば↓こちら。

人と接するとき「結果」だけでなく「過程」にも着目できるように導くソーシャルスキル教材
課題 できごと 小集団クラスで学習に取り組んでいるとき、1人の子どもが別の子どもに対して「これがわからないの? ○年生なのに?」と発言。 課題設定 本来思いやり…
hattatsu-to.com

ちなみに、小集団でも、スタッフが2人いれば(プリント学習等にて)1人のスタッフが1人の子どもの学習を見て、その間、もう1人のスタッフが他の子どもたち全体に目を配る…という形で、一時的に個別指導のような状態を作ることは可能です。

小集団指導の良いところ

小集団指導の良さは、なんといっても、ソーシャルスキルの課題に実践的に取り組める、ということ。

ソーシャルスキルって、暮らしていくうえで最も必要なスキルではないでしょうか。

私たちの世代は教わる機会がなかったので、経験によって学習しながら身につけられたことだけを積み重ねて暮らしていますが、教わって上手になれるならそれに越したことはないですよね。

小集団の活動では、子どもたちは常にソーシャルスキル上の課題にさらされている状態。

そのため、子どもひとりひとりが抱えるソーシャルスキルやコミュニケーション上の課題が表面化しやすいです。

私たち支援者は、子どもたちそれぞれが抱えている課題を指導のなかで発見し、観察し、支援の方法を考えることができます。

そして、考えた支援方法は、指導のなかで実践しながら習得を目指すことができます。

子どもたちのソーシャルスキルの向上に実践的に取り組むことができるのは、小集団指導ならでは。

この点が小集団指導の一番の良さではないかなと、私は思っています。

また、学習指導においても、小集団には小集団の良さが。

実際、まわりの子もやっているからがんばれる、ということは割とあって。

「一緒にやりたい!」という動機もあれば、「負けたくない!」という気持ちのことも。(どちらもがんばるエネルギーにつながって、素晴らしいです♪)

小集団で取り組むことで、それまで超えられなかった壁を超えたり、ぐんと伸びるケースも。

まとめ

支援者・指導者は、個別か小集団か必要に応じて選べるわけではないですが、

それぞれの良さを再確認することで、現在置かれた環境でいかに子どもの成長を促すかあらためて考えたり、

小集団だけど、個別みたいな時間をかわるがわるに作れないかなとか、環境作りから検討してみたりなど、

できることがもっともっと見えやすくなるように思います。

私自身、小集団指導で子どもたちどうしの諸々にうまく支援ができず、ずーーーん…と落ち込むこともありますが、

小集団だからこそ、子どもたちのソーシャルスキルにダイレクトに関われるんだ!ということを励みに、子どもたちの課題にどうアプローチするか考える日々です。