講座概要
名称 | 2023夏季セミナー「とことん学習場面の実態把握」 |
主催 | 虹とおひさま |
共催 | やまぐち発達臨床支援センター |
場所 | オンライン(zoom) |
日時 | 2023年7月16日(日)09:45~16:30 2023年7月17日(月・祝)09:30~16:00 |
講師 | 川間健之介先生、川間弘子先生、奥由香先生 |
URL | https://nijitoohisama.com/seminar/entry-541.html |
講座内容
2日間、朝から夕方までみっちり学ぶセミナー。
講義部分と、事例を見て考える部分がありました。事例部分は、指導場面のビデオを見る → zoomのブレイクアウトルームで小グループにわかれて気付きの共有 → 全体で小グループで出た話の共有 → 講師による解説、という流れで行われました。
2日間の内容は以下のとおり。
(1日目)
- 講義: 発達を踏まえた実態把握 -感覚と運動の高次化と自我発達をベースに考える-
- 事例: 乳幼児期の子どもの実態把握 摂食、認知、運動発達(ダウン症児の事例、早期療育について)
- 事例: 肢体不自由児の学習場面
(2日目)
- 事例: 40分間の面接の場面を通しで紹介(初回面接場面での指導者の意思決定 -課題設定までの実態把握-)
- 事例: 知的障がい成人の学習場面の紹介
- 講義: 時計のレディネス 時間概念の発達について
- 事例: 幼児・小学校低学年 苦手さを現す子どもたちへのかかわり
受講メモより
受講メモより、私が今後復習したくなりそうな部分を抜粋しました。
発達の道すじについて
☑ 認知発達と運動発達は、相互に作用し、表裏一体となって発達を支える
☑ 認知発達を支える初期感覚 … 生まれつき備わっている感覚は、触覚、前庭覚(平衡感覚)、固有受容覚(身体各部の位置や運動、振動の状態を知る感覚)→ これらが視知覚の発達を支え、その後の発達の基盤となる
☑ 初期感覚 → 姿勢のコントロール → 視覚と手の運動の相互作用 → 認知の高まり(ピアジェを学んだ心理学者ケファートの理論)
☑ 発達障がいの場合、読み、書き、計算等がある程度できているにも関わらず、その視覚認知に困難があることも多く、発達的に初期的な段階で一般に獲得される力が育っていないこともある
プリントや学習教材等に拒否感を示す子どもたちへのかかわり方について
☑ 子どもたちの気持ち … これまでにチャレンジしてはできない思いを積み重ねてきている。修正されたり、指摘されたり、否定の言葉をうけたりしながら自信をなくして、もう立ち向かう元気がない → できる/できないの判断を持っているということ → できる範囲を広げていけるようにかかわる。
☑ 子どもが「やらない」と言ったとき、「やらなくてよい」じゃなく、「やってよかった」につなげる。量は、子どもに決めさせる。(無理に長く/たくさんやらせない。)
☑ 子どもが「やってみよう」に向かうまで … 「できん」「やらん」→(できるかも)→(やってみようかな)… この瞬間を見逃さず、99%支援して1%の活動で「できる」を体験してもらい、すかさずほめる。
☑ できる体験を積み重ねて、心の体力をつけていく。
(指導場面の動画からのメモ)
☑ 拒否が強いものは一旦外す
☑ ちょっとの「いや」なら、99%の支援をして「できた」に導く
☑ 間違える前に正解に誘導(間違えさせない)
☑ 支援しながら次々に課題をやって、できること/得意なことを見極めていく
☑ 一旦外したもので、できる力をもっている課題については、子どもの調子が上がってきてから、再度出して「できた」につなげる
☑ 選択肢を出して、選んでもらう
☑ 子どもの集中力が下がってきたら、こちらのかかわりや言葉かけをスピードアップする
☑ プリントに拒否が強い場合は、やり直しがしやすい教材(パズル、型はめなど)を使って同じ課題に取り組む
☑ 言葉かけのバリエーション
「私、書こうかな」(先生が先に遊んでみる感じで、お手本を見せる)
「見ててね」(やってみせる)
「座ってもいいよ」「わかった、そうか」(着席誘導、座らなくても尊重する)
「これ、○○だよね~」(わざと間違いを言って、教えてもらう/訂正してもらうスタンスでかかわる)
「ここにはないだろう」(答えがあるところを示しながら、間違いを言いながら気がついてもらう)
主催者概要
名称 | 虹とおひさま |
住所 | 〒747-0066 山口県防府市自由ヶ丘1-5-7 やまぐち発達臨床支援センター内 |
電話 | 0835-25-8808 |
メール | https://nijitoohisama.com/contact/ |
サイト | https://nijitoohisama.com/ |